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♪キミがあんまりステキだから、ただ素直に好きと言えないで〜♪

 

ぼ「ちわーす」

「今どこですか?仕事終わってますか?」

「はい。終わって今平田の古本屋です。そっちは?」

「今終わるとこですが、あの企画の準備に時間がかかりそうなので、6時半くらいに来て下さい」

「あいよ。今5時ですけど、今から1時間半くらいかかるんですね。ていうか、かかりますねぇ」

「そうですよ。それがメインですからね。それに夢中で、クリスマスであること忘れてましたから。時間がかかるのは髪にカールをかけるところですね。あ、それと、」

「なに?」

「ミニスカートはやめました」

ばしゃん!古本屋で立ち読みしていた本を取り落とす。

 

取り落とし

取り落としたる

マンガかな

(↑俳句なんで、念のため。ちなみにマンガじゃなくってナマコだと有名な俳句になる)

 

「な、なにぃ〜〜!!?」(怒りそして、嘆き)

「やっぱ無理だなって、きゃは」

「そ、そうですか。なら仕方ありませぬな。毛皮は着られると」

「はい」

「なら、良し(涙)んじゃあね」

 

というわけで時間ができたのでゆらりに入りにいく。ここに来たのは4ヶ月ぶりくらい。この温泉に着いてのレビューは未だに書いていないが、今はそんなことを書いている場合ではないので先へ進む。ちなみにこの日は露天風呂のとこにある小さな浴槽にはゆずが入っていた。ちょっと得した気分。

いまいち現在の時間がわからないままゆったり、できるかっ!ってことである程度つかったところで上がる。鏡があるところで化粧水、乾燥を防ぐための化粧品をつけ(友人にはこれだけでも化粧しているって言われる程度によそ行きの顔になっているらしい。そんなに変わっているとは思わなかったので不覚。この時も変だったのかなぁ。まあいつも変だからいっか、ってよくねぇ!う〜む、このページってずっとこんなノリやね)、髪にジェルをつけて、長井秀和にならないように注意して髪型を作る。作るってほど作れてないですよね。なかなかうまく行かないなぁ〜って悩んでいると既に約束の時間の10分前(っていう川本の曲あるんですよ。一番最初にCDで聞いた川本さんの曲が10分前なんですよ。アルバムの頭の曲だからね。初めて聞いた女性アーティストだったのであの時は妙に気恥ずかしかったですね。2番のあのあたりなんてもう〜、ぶはっ!ってなりましたね。えっ、反応が具体的じゃないって?あ、もう時間がないんで早くゆらりからでなくっちゃなので説明している暇はないです(オイ!))。颯爽と、なくした鍵を大慌てで探しながら靴を引き釣りだし、かばん(aikoのかばんって曲はいいと思うわ。♪おおきなかばんにもこの胸にも収まらないんじゃない♪てとことがね。この場合おおきなっていう単語は胸にもかかりそうだけど、aikoが歌っているから胸にはかからないんだろうなってわかるね。胸大きくないもんね。失礼!)の奥底へ沈みきっていた車の鍵を発掘し、車に乗り込む、とその前に、アネ様の毛皮に対抗して着ることにしていた白いもじゃもじゃの上着を着る。うわ〜、もじゃもじゃだ。まいったまいった。エンジンをかけ、速攻ですべりだし(たつもり)、わずかな距離でトップスピードに乗せ(たつもり)、愛しのアネ様の家へ愛車川本号(廃車の間違えでは?)を駆る。ついたら5,6分遅れてた。ぎゃ。電話をすると、

「あと10分くらい遅れま〜す」

だってさ。このページ全体を覆いつくしている焦燥感が一気に薄れるね。で、改めて、なんだろう、このページの慌てぶりは、って思うと、会話がないから、僕の思考がそのまま出されているからか。納得。

 

てなわけでアネ様登場。暗くて良くは見えないけれど確かに毛皮だ。けど想像したよりも派手派手じゃないかも。

「間に合いますかね?」

「一応遅れますって電話しておきましたんで大丈夫だと」

「そうですか。とりあえず進行としては、食事を食の杜でして、フジハラさんの家に行き、ウチに来るなり、カラオケに行くなりするって感じでしょうか?」

「イエス」

いかにしてウチの祖母をだまそうかという策略をねりながら食の杜へ。腕を組んで行くのはどうかという話もあったけど、あまりにも空々しくなりそうなのでやめました。が、もったいないことした。失ったものは大きいぞ、フジハラ青年!

ということで食の杜に近づく。峠を越えたあたりから家が微妙に見える可能性があるので(実際には自分もみたことないが)、必死になって

「ほら、そこらへんから家が見えるんですよ」

「え、みえるわきゃないじゃん?」

「もうすぐ山の切れ目から見えますから、ほらっ」

「見えませんって(怒)」

 

そんなこんなで到着。車は一台だけしか停まっていない。

ア「貸切状態っぽいですね」

「んですね。でもやっぱ一組ならずいるみたいよ。ていうか、この服(もじゃもじゃ)着てきたんですけど、ドレスコード引っかかりませんかね?」

「さあ」

「かなり雪道になってますが大丈夫ですか?」

「はあ、フジハラさんのギャグよりすべりが良くないんで大丈夫です」

入り口へ近づく。

ア「なんか隠れ家的な感じですね」

「んですね」

入館

「ここで靴を脱いで入っていくんですけど」

「え、まじですか。ブーツ脱ぐの大変なんですけど」

「(あ、ブーツ履いてらしたんだ)そうでしょうね。ていうかもうかたっぽ脱いでるじゃない」

「まあそうなんですけど。上と合わせてんのにスリッパになったら台無しだわ」

靴との関係を考えていらっしゃるとはさすがアネ様。スーツにスニーカーの私とは大違い。なにもツッコミを入れられないのが不思議だ。

お店のお姉さんが出てこられる。

ぼ「ディナーで7時で予約をしていた、東京の加勢大周ですが(バシィッ!!)、藤原という名前で予約してましたが」

店員「お待ちしておりました、あの、頭大丈夫ですか?」

ぼ「うん?いたって健康に痛んでいますが?」

店員「なんかサイルベアブラケットが刺さってますけど」

ぼ「うん、いまどきのアクセです」

 

と言ったところで席へ通される

 

「どこでもいいんですか?はぁはぁっ!」
「なんでそんなに息があらいかわかりませんが、席決まってますよ、ほら、そこ。Fujiharaって書かれたものが置いてありますよ」

 

着席(健康観察をして下さい、ああ、なつかし)