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未知案内
二通りあるのが面白いよね。
「まともな案内」
JRマルペケ駅東口の出口に立つ。
出口に対して垂直に敷設された歩道を右折。
歩道に沿って進み、横断歩道を渡り終えたら右折。
左側に京急線のガードをくぐる道が現れたら、左折してくぐり、直進。
煉瓦敷の道路に突き当たったら、右折。
右側にコンビニのある十字路についたら、左折。
直進し、横断歩道を渡り、橋を渡り、そのまま商店街の道路に入る。
注意・商店街の道路の右脇の歩道を進む。
直進して、セブンイレブンを過ぎ、郵便局を過ぎ、モスバーガーを過ぎる。
スーパーマーケット「コジマ」と、呉服屋「まるぼし」の間にある、ガラスと鉄の格子の引き戸を開く。
階段を四階まで上がり、鉄のドアを開ける。
開けたドアから一番目がウチ。
「たぶん無理な案内」
マルペケ駅に着いた。
とりあえず東口から出よう。
私は見知らぬ駅に降り立つ時の好奇心を感じながら改札を出た。
階段を降り、荷物を床に置いてゆっくりと景色を眺めた。
霞んだ空と古いビルがまばらに立ち並ぶ。
古びた景色に戸惑いながら、バスターミナルを左目に眺めながら歩道を歩いた。
横断歩道を渡ると鉄道の高架につきあたった。
そこを右にしばらく進むと、高架をくぐる道があった。
私はその暗く汚れた道に吸い込まれるような感覚を受けながら、高架をくぐり歩き続ける。
ふと足元を見るとレンガが敷かれた道に出た。
気分的に右に行きたくなった。
少し歩くと右手にコンビニがあった。
現代のシンボルであるコンビニに本当の意味で背を向けて、そのまま歩いた。
横断歩道を渡り、あのタマちゃんも現れたという鶴見川を渡りながら、タマちゃんを懐かしんだ。
間もなく商店街の入り口らしき場所についた。
その道の左でなく右側の歩道を歩いていく。
セブンイレブンを過ぎ、郵便局を過ぎ、モスバーガーも過ぎ歩く。
すると、スーパーマーケット「コジマ」と呉服屋「まるぼし」の間に、ガラスと鉄の格子の引き戸があった。
開けていいのかと戸惑いつつ開けると階段があったので、とりあえずえず四階まで登った。
そこにドアが一つあった。
何気にドアを開けると、部屋の入り口らしきドアが二つ。
手前の方の部屋のインターホンを鳴らす。
はなっから「たぶん無理な案内」を見て歩く。スムーズに到着できた。