2005年
 
だんだん手抜きになってきてるような。

 

2/9

 

 今日は休み。あまりにも仕事がなさそうだったので有休をとって、温泉行って(昨日は風呂に入っていない。今日あったすべての人へ 臭くてごめんなさい)、献血して、図書館行ってという、いつもと変わり映えのない休日をすごそうとしていました。
 親は今日も僕が仕事だと当然思っていたため、弁当を作ってくれていたので、それをもって出かけようとしました。弁当を袋に入れずに持っていこうとしたら「袋か何かにいれとかないと、落とした時全部出ちゃうでしょ」と言われ、外にいたのにわざわざビニール袋を台所から取ってきてくれ「わっ、これ味噌くさい!」と言いながら渡してくれました。昨日は「自分は全然愛されて育てられてこなかった、のかもしれない」とかぬかしたりしてましたが、このような愛に気づかなかった僕に落ち度があるのでしょう。

ここでギャグマンガにおける名言を思い出しました。「母に伝えてください。僕にあたえるもの全てが的外れで欲しくないものだったけど…あなたを愛していたと」さすらい馬鹿 純情編 幼稚園児のセリフ

いや、本当に悪いなぁと思いますよ。これからはいくらかお金を家に入れよっと。


で、車に乗り込みバックしようとしたときに、車のガラスに露がおりていて、全然見えなかったので、シフトはRにしたまま(オートマだけど、どういうわけかヴィヴィオはクリープ現象(アクセル踏まなくても動き出す)がないので)、車から降りようとしたら、ちょっとアクセルペダルを踏んでしまったんでしょうな。いきなり後ろに下がりだしたので、ハンドルを右手で持ち、下半身は地面についているという状態で、2、3メートル引きずられたのち、どうやって止めたのかおぼえてないけど止めることができました。その結果ズボンの右尻の部分が泥だらけになり、左右の指、腕がなんだかわからないけど痛くなってしまいました。

ズボンをはきかえていざ出発。今日は鳥取の中山温泉の「ナスパル」ってとこに行ってみようと思いました。例によって温泉博士を持っていくと無料になるので選んだだけですが。

鳥取に行くのにはいろんな道があるけれど、なんとなく今日は八雲村へでて、農道を走って行こうと思いましたよ。で、そういうルートを通る時には必ず熊野大社に寄るんです。田舎にあり、且つ知名度が低いため、あまり参拝者が少ないこと。プラスそのわりにはよく掃除されているため、神様が祭られている神聖な空間なんだと、日ごろ緩みっぱなしの身が引き締まる感じを体験できること。おみくじの値段が50円であること。左奥にはおいしい水が流れ出ているところがあること、などなどから結構お気に入りの神社だったりするわけ。

車から降りて気がついたんだけど、今日はすっごくいい天気で、まさに小春日和って感じで、今日休んで良かったなあと、とっても幸せを感じました。で、手を洗うところで水を飲もうとしたときに、ステンレスでできたひしゃくに写った自分の顔に驚いたりしながら、境内に入っていくと、やはり神聖な感じがして、’来て良かった感’に満たされました。

いつもはお賽銭を入れたり手を合わせたりすることはないんですけど(なにしに来とんのや、金がなかったらこらんといてくれるかな?営業妨害だで、とか言われそうだけど)、今日はなんとなく賽銭を入れ、手を合わせ(僕のようなものを生かしておいてくれて、なおかつ幸せに暮らさせてくれてありがとうございます)って心の中でいいました。昔僕がはまっていた中村天風さんが「わたしは神様にあってもあれが欲しい、これが欲しいとか言わずに、ただ、生まれ出てくる時にいろいろな能力を授けて下さってありがとうございます、ってお礼をいうだけだよ」みたいなことを言われてたのを後から思い出しました。

その後、水を汲んで、車に乗って携帯を見るとFさんから

「フジハラしゃん、すみません、助けて下さい」

と、メールが来ていた。ので、電話をかける。

「どうしたの?」

「横田工場に納品した部品に不良があって、今から私が持っていかないといけなくなったんですが、私、横田へ行ったことなくって…。」

「ありゃりゃ、そうなん?じゃあ、今日僕暇なんで一緒に行きますか?」

「ええ〜、いいんですか?じゃあどこで待ち合わせしましょう?」

「宍道の54号線沿いのポプラではどう?」

9号線から山の中に向かって行って最初のポプラですね。わかりました。30分後くらいに出発すると思いますので、それじゃ」

「はいは〜い」

ということで、中山温泉→献血計画は取りやめになり、より面白そうな計画になりました。やっぱ賽銭は入れるもんだね。神様ありがとう。

なにを思ったのか宍道まで、熊野から松江に出て高速に乗って行くというルートを通る。遠回りだよ!出かける前にFさんに仕事ができたりして、なんとかちょうど良いような時間になった。

 

僕がつくとFさんは既に着いていた。白いコートを着ていらっしゃる。

「こんにちはぁ〜、すみません」

「いえいえ、どうせ暇人なのでよろこんでお供しますよ。あ、これが納品するレッグブラケットですか」

「そうです。どっちの車で行きますか?」

「僕の車で行こうよ。CD聞けるし」

「分かりました。じゃあ部品を乗せ替えて出かけますか?」

「うい」

 

「私あんまりこっちのほうに行ったことなくって。最近は去年友達と三刀屋のアウトレットの店に行ったくらいですかね」

「まあ、あんまりこっちには用はないでしょうね」

「あ、あとそれとサンチェリヴァが木次にありますよね」

「ありますよ」

「私あそこに行きたくって仕方がなかったことがあるんですよ」

「そうなんだ、うれしいこと言ってくれるね」

 

「私、ウチで働き始めたころ、工場で働いている人のにおいを「うわぁ」って思ったんですよ」

「ああ、あのにおいね」

「だけど最近自分からもあのにおいがしているのに気がついてショックでした」

「う〜ん、そうなりますか。それは嫌だろうね」

 

木次道の駅を過ぎたところから左に入って行く。

「さっきの道をもっとまっすぐ行ったところにある、サンラインってショッピングセンターがあるところから曲がっていくのがメジャーな道なんだけど、この道のほうがちょっと早いんですよ。あ、ところでワインって好きですか?」

「私お酒はワインしか飲めないんですよ」

「あら、そうなん。この道の途中に食の杜っていうワインを作っているところがあるんですが、寄っていきます?」

「う〜ん、さすがに今はやばいんじゃない?」

「そうだね」

 

日登駅付近までたどりつく。

「こっから僕の家が見えますよ。ほら、あれ」

「わかりませんよ(笑)」

「そっか」

 

「中学の時、陸上の合宿で三瓶に行ったことがあるんですけど、そこのごはんがすっごくおいしくって7杯くらいお代わりして食べました。みんなあきれてましたが」

「そんなに食べれたんだ、すごいね。三瓶で合宿っていうと、僕の場合は高校三年生のときに勉強合宿って言うのが夏にあったんですけど、その時のことを思い出します。僕はそれがすっごく嫌で、先生、親には行くっていいながらも、自転車で広島に逃避行したんです。あの頃は若かったね」

 

日登の奥のひの谷という狭い道がくねくね続くところに差し掛かる。

「あ、この道は…」

「どうしたん?」

「あ、やっぱやめます。バカにされそうなんで」

「いいじゃん、言ってみてよ」

「なんかロッキーのほうの山道みたいだなって思いました。あ、雪が道に残っているじゃないですか。あの車で来なくて良かったぁ」

 

「この多根の博物館に行ったことあるんですけど、恐竜の模型があったことと、親子丼を食べたことを覚えています。おいしかったかどうかは覚えていませんが」

「そんなんじゃ山岡さんになれないぞ」(←もういいっちゅうんじゃ!)

 

次へ