6月1日

民宿 宮の奥湯
315円

1.序

宮の奥湯は314号線をずっと山に入って行き、183号線と一緒になり、また分かれたところから2キロくらいのところ。
国道からの入り口には小さな看板があり、そこから入っていって500メートルくらい小道を走ったところでしょうか。わかりにくい場所で、かつ、温泉の宣伝もほとんどされていないような場所。今回来たのは、温泉博士に載っていて入浴料が315円かかるところがただで入れるからです。まったくもってただそれだけなのですが、他に理由を挙げるとしたら、前日にYさんに「広島の方の温泉には行ってないの?」と聞かれたことや、1ヶ月前くらいに行った、岡山の粟倉温泉の温泉施設においてあった雑誌に、ここについてちょろっと書いてあったのが頭に残っていたからかも。いままで僕がたよりにしていた雑誌やHPにまったくのっていなかったので行く機会が今までなかったんです。

さて、温泉博士の記事を見ると、「小さな民宿」「ラドン泉」「小ぶりのお風呂」「だんご汁」等のわくわくする単語が目白押し。

2.到着、そして入浴

目的地の敷地内に入ると煙が立ち昇っている煙突があり、おそらく薪をつかって風呂を沸かしているようだ。さまざまな準備をして車から降りると女将さんらしき女性の方が。温泉博士を渡して温泉施設へ。

施設には3つの休憩部屋があり、少なくとも一つの部屋にはいまだにコタツがおいてあった。2時間までは無料で休むことができるみたい。自販機もあり、意外な感じ。温泉の入り口には「るるぶ」かなにかの記事がはってあり、それによると、8年前くらいに広島国体のために民宿を作り、そのときに井戸を掘ったらたまたま温泉が出てきたようです。で、せっかくだから敷地内に岩風呂を作ってしまわれたようです。



浴室、というか半露天風呂の空間に出ると写真通りのこじんまりさ。屋根は半透明のトタンで横にはガラスが張ってあったりして開放感もあり。今の季節なら完全に露天風呂でもいいでしょうけれど、真冬には(入りにここまで来る人がいるかどうかはさておき)こういう状態でないといけないのでしょう。3月に立久恵峡温泉の露天風呂だけのこところに入ったときですら寒くて嫌になりましたからね。況やこんな山奥の真冬に於いてをや、という話ではないでしょうか。

手早く体を洗い、浴槽に入ってみると、ぬるい。しかしちょうどいいような気も。横の方に蛇口があったのでひねってみると、追い討ちをかけるかのような水がでてきました。後からの話によるとどうやらこれが源泉で、湧出温度は水と同程度。で、浴槽を観察すると、新しくお湯を足すことを全くしていなく、奥の方でお湯を温めているだけのよう。消毒しての循環ではないことは温泉を匂い、ちょっとなめたことでだいたい確かめられた。ただ、浴槽に流れ込む蛇口をひねって源泉と思しきものを飲んでみると、わずかに温泉の味がするのみ。薄めているのかという不安が脳裏をかすめる。ちなみにラドンは湧出してからすぐどっかにいってしまうので、常に新しい温泉水を入れていないと、放射的な意味がない、という情報というか事実がある。まあ、いいけど。

僕が入ってすぐにバイクに乗っているらしい2人の人が入ってきて、2人で、「やっぱ上は革ジャンとかきるんですか?」
とか、
「なんだかんだいっても、つなぎは空気抵抗が少なくて楽だよ、余分な力をつかわなくてすむっていうんかなあ、値段も15万くらいで手ごろだし」
とか、
「へぇ〜、エヌさんが酒が全然だめなんて意外ですね」
「あぁ、酒飲みには馬鹿にされるけど、ほら、モルトスカッシュっていうアルコール分の少ないやつあるじゃん、飲むのならあればっかやね」

という(以上標準語訳 もとは広島弁)と言う会話をしていた。
聴くでもなく聞きながら30分くらい入ってから上がると、ぬるかった割にはちょいとした湯あたり感を感じる。長く入りすぎたためか、ラドンの効果かはさだかではないけど、ラドン効果と思いたい。ぬるくても入っているときに汗が結構でたし。

評価 90点

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