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ぼ「ちーす」

ママ「あ〜ら、おさむちゃん、こんばんは」

ぼ「どうもどうも、今日は彼女連れです」(まだ嘘をつき続ける気か)

マ「鉄工所の娘さん?」

ぼ「はい」

マ「とりあえず座って座って」

カウンターじゃなくボックス席、というのだろうか?そんな席に座る。

向かい合うような位置にセーラー服を着た、ぼくと一回り違う、姉と名乗る女性がいたが黙殺。

店員「今日はなにを飲まれますか?」

ぼ「焼酎のお湯割をうっすく作って」

アネ「私はウーロン茶で、ていうかすっごい肩凝ったぁ」

と言われながら、肩をほぐしたりされる。

「あ、なんかいい感じで私の母親と話しているように見えましたが、かなり気を使われてたんですね」

「ああ、もう、ここ2、3年で一番気を使ったって感じですね」

 

店内では隣の席のオッサンがかなり鬱陶しい感じ。また、店員はみんな忙しくって、こっちの席につくってことがなかった。

ぼ「ちょっと店のチョイスを間違ったかなぁ〜」

アネ「まあいいんじゃないですか。そういえばまだドンペリもシャンパンも飲んでませんね」

ぼ「そうだけど(ドキドキ)」

アネ「頼みますか?」

ぼ「頼まれましてもぼくはもう飲めないと思いますよ」

アネ「私が全部飲むからいいです。すみませ〜ん」

マ「はい、どうしたぁ〜?」

アネ「ドンペリありますか?」

マ「色は?」

アネ「ピンクだといくらですか?」

マ「ちょっと待っててね」

外へ出て行かれる。店にはないみたい。帰ってこられる。

マ「4万円。悪いけど現金で払ってもらうよ」

ぼ「(ぎゃっ!)」

アネ「ちょっと無理ですね。じゃあ白はいくらですか?」

マ「またちょっと待っててね」

 

マ「白は2万円」

アネ「じゃあ買います」

ぼ「(ぎゃっ!)」

アネ「あとチーズあります?」

マ「あるよ〜」

ア「じゃあチーズも下さい」

ドンペリ白がテーブルに到着。店員さんが開けようとするが開けれないので、ぼくが普通にぱすって開ける。相変わらずぼくが注ぐ。んで、

「かんぱーい」

「今度はまともですね」

生まれて二回目だと思われるドンペリを飲む。まずい。こらあかん。

「ちょっといただけませんね」

「あ、ダメだったら飲みたいもの飲んでていいですよ、ジュースとか」

「そうそう、前来たときは五千円で飲み放題にしてもらって、ミックスジュースやオレンジジュースを店員さんと飲みまくって、店のジュースを飲みつくしたときがありましたよ」

「なんてことやってんですか」

「その時、今日は(「も」の間違えでは?)お金がないです、って言ったら、どれだけ持ってんの?って聞かれ、7千円って言うと、じゃあ今日は五千円で飲み放題でいいよって言われたんです」

「よかったじゃないですか」

「でもね、それまでこの店で使ったお金って2千円から3千円なんですよ。お金がないっていうのに過去最高の金額を払っちゃって、ねぇ」

「災難でしたね」

 

新たなる災難来る