14.5

私は文章を書く時に、読者に向けて書くのではなく、ある一人に対して書く。どうかいたらその人をうならせることができるのかと考えながら。不特定多数の読者に対して書くのと比べ、書きやすく、また、その人をうならせるものを書けたら、その先にいる読者もうならせることができると思うのだ by  塩野七生

 

アネ様、焼酎の水割りを作るため下に降りられる。

様「今日はなに飲んじょったかね」

僕「僕はボジョレーヌーボーとウイスキー。○○さんはボジョレーヌーボーとかグレープフルーツサワーとかですかね」

様「ようけ飲んじょったかね」

僕「そうでもなかったんじゃないでしょうか?ほとんど酔った様子がなかったですし」

 

アネ様入室

ア「はい焼酎の水割り」

僕「ありがとうございます」

様「ビールは?」

ア「持ってきたわ。ハイ」

様「つまみは?」

ア「カマンベールチーズでいいでしょ、はい」

様「あ、これおいしいがね、なに?」

ア「カマンベールチーズ。あ、フジハラさん飲んでくださいね」

僕「いただきまーす」

ゴクっ

僕「ごへっぇ!ごふっ!!ごほっ!!!」

ア「大丈夫ですか?」

僕「大丈夫ですけど、これ、ほとんどストレートじゃなくって?」

ア「そうですけど」

僕「すみません。薄めて下さい」

 

再びアネ様階下へ。

ア「はい」

僕「すみませんね」

ア「いえいえ。そういえばこないだ取引先のXさんが泊まられた時があったんですけど」

ぼ「あらま」

様「そんなことがあったかね」

ア「社長と飲んでて、帰る足がなくて泊まらせたみたいだったけど」

ぼ「ほうほう」

ア「まあ、そん時にいろいろ楽しいこと(笑)があったんだけど、あいつ私の部屋にいきなり入ってきたんですよ。なに人の部屋に無断で入っとん!って激怒しました。部屋に入るなんて非常識じゃないですか」

様「けどだーだい、あ、そうそう、フジハラ君ならいいわけかね(笑)」

ぼ「僕の場合は、自分のテリトリーに引きつけといて、わからないように抹殺するためですよね」

ア「そうそう、ばれましたか」

 

と、ここでどのような会話をしたのかあまりおぼえちゃいねぇ。お母様が座り込まれたことでびっくりしてあまり話をすることができなかったんじゃないでしょうか?座り込まれるのは普通のことなのか?という疑問に対する答は後日。しばらくするとアネ様は毛布に包まってご就寝。

様「○○ちゃん寝らいたけん、風呂はえーだわ」

僕「あい」

様「上がったら、この部屋に入らずまっすぐ布団敷いた部屋に行くだよ」

僕「あ〜い。間違ってこの部屋に戻るかもしれませんが」

様「そしたら八つ裂きね」

僕「あ〜〜い」

 

シャワーを浴びる