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〜好きな人に会う直前の時間は、実際に会っている時間並みに楽しい〜 オサム・N・フジハラ
次の日。予防接種後、今日ごろ来る予定のCDが到着してから、車の中で聞くCDを作成する。と、アネ様宅への到着が12:50ごろになる。
「すんませ〜ん。来る予定だったCDがなかなか来なくって遅れました」
「お互いに今日来る予定のものが来てからの出発だったわけですね。じゃあとりあえずジュンテンドーですか」
「うい」
ジュンテンドー到着。
「で、何買うんですか?」
「長距離で大変だろうと思ってシートに取り付けるヤツ。広告で安売りしてましたから。あ、これですね。低反発クッションもいいかなぁって思いましたけど、ないようですね。じゃあやっぱこれ」
「これですか。はい。他はいいですか?」
「…ドッグフード食べてみたかったりして」
「なかったらレジ行きますよ」
「あ〜い」
レジでチュッパチャプスを5個くらい買われて出る。
買ったもののシートへの取り付けは1分で終わる。
ぼ「どうですか?」
「あ、結構いいです」
「そいつはなにより」
息つく暇もなく三刀屋のアウトレットショップSHOT到着。入店。
姉「ここがSHOTですか。妹がいいところだって言ってましたよ。フジハラさんも一緒に来られたんですよね?」
「何回か言いましたが、違いますよ?そういえば、どちらも似たような白いセーターを着てきたことがあって、値段の張り合いをしたんですが、僕がここで980円だったので勝った気でいたんですけど、妹さんはしまむらで780円だったようで負けました。その時からしまむらってすごいなあって思い始めました。それから何度か商品を見に行っているんですけど、いまいち“ぐっとけっこー来る感じ”(川本)なものがなくってさぁ。だめだね」
専務「そぎゃんことはないわね!しまむらが一番だわね!!」
ぼ「なんか、お母様の声が聞こえた気がしますけど、気のせいですね。そんなわけでしまむらでは自分のものは買ったことないっす」
「へぇ〜、さて、フジハラさんでもミレルようになる服を探しますか。なんか亭主改造計画みたいで楽しいですね。どれか着たい、いいなって思われる服はありますか?」
って、張り切っていただいたのだけれど、僕がいいなあって思える服はなかった。むぅ〜。赤いセーターがちょろっといいかなって思ったけれど、やっぱやめ。結局ほとんど手に取ることなく出る。
あね「普段服はどこで服買われているんでしたっけ?」
「最近ではここか、はるやまか、ユニクロですね。私の親に言わせるとユニクロが一番良いらしいです」
専務「ユニクロぉ〜!?きちゃんしぃ〜!」
ぼく「どうも空耳が。株を持っているからってわけではないですが、ユニクロは結構いいなって思います。けど、高いね」
「はあぁ?何言ってんの?」
「すんません」
「ユニクロはシンプルすぎますね」
「そうだよね。デザイナーが作ってんの?って疑いたくなるくらいシンプルですよね」
「ですから今度出雲のアヴェイルいっしょに行きましょうよ、選んであげますよ」
「お願いします。ところでアヴェイルって?」
「出雲のバイパス沿いにある、しまむらの若者向けの店ですよ」
「へぇ〜」
出発。
途中高校の部活の顧問の先生を見かける。が、自分が走行中だったので、無視。なんか最近よく先生に会うなぁ。
ボ「昼食食べられてましたっけ?」
「いえ、まだですけど」
「じゃあ、どっかで食べましょう。掛合の道の駅なんていいんじゃないかなって思うんですけど」
「いいですよ。何があるんですか?」
「栗が麺に練りこまれたラーメンとか、イノシシの料理もあったかなぁ?」
「売店でソフトクリームって売ってますか?」
「う〜ん、日曜日ってやってなかったような気がしますけど」
とか話していると、到着。
掛合はまだ雪がたくさんあって、歩きにくかった。
アネ「うわっ、まじできついかも」
「僕のツルツルのギャグに慣れていらっしゃるのにだめですか」
「いや、冗談抜きで」
「あ、やっぱソフトクリームは今日やってないみたいですよ。カーテンが閉まってます」
「ほんとですね、うわっ」
すべりながら自販機で飲み物を買いつつ、食事をするところへ入っていき、座る。
店「ご注文お決まりですか」
「よっしゃ、じゃあ僕はびっ栗らーめんのあごだししょう油味で」
「らーめんとはお決まりの注文ですね。私はびっ栗らーめんのしじみ味噌味で」
「かしこまりました」
注文をたのみ終え、改めてアネ様の姿を見る。破けた部分が何ヵ所もある帽子をかぶられていた。そっか、帽子を新調するお金もないんですね、服にお金を使い過ぎて。
「ちょっと、なに哀れみの目でこっち見てんですか。それに今日はあまりこっち見ないで下さいよ」
「あーい。こういうときは対人恐怖症で目を見て話すことをしないのが役にたちますね」