4
―今期予想PERは17倍前後と割安。(予想1株利益は62.37円)―
河下港に着く
「高校の時、ここのテトラポットに乗っかって仰向けになってずっと話してましたね」
「楽しそうですねぇ。テトラポット登ってからてっぺん先にらんで宇宙にクツを飛ばされたりはされませんでしたか?」
「aikoなんて知りませんって」
「そうですか。ここらへんですか?こっちの道であってたんですかね。なんか気のせいか山の中にはいっていってる気がしますが」
「違うかも、ちょっとUターンしますか」
「ラジャー。サブリミナルターン」
「あっ、山のほうに鹿が3匹くらいいましたよ」
「まじっすか?良く見えますね。どこっすか?」
車を停めてみてみる。すると10メートルと離れていない場所に大きな鹿が。
「ホントですね。うわっ、逃げてった。こわいなぁ〜。草木を掻き分けていく音からしてかなりの重量感を感じましたよ。あれが車にぶつかってきてたら廃車になるところでしたね」
「ぶつからなくっても、もう廃車クラスですしね」
「ぐーむ」
近くに駐車スペースがあり、海に下りていけそうだったので駐車し、海へ。暗いので携帯で足元を照らしながら進む。
「暗いですねぇ〜。なんかもっと明るかった気がするんですが」
「ですか。向こう岸らへんは明かりがついてますけどね。あっちじゃないですかね」
「そうかもしれませんね。すみません。引き返しますか」
「ウイ」
車に戻り、来た道とは逆の方へ行ってみる。
「こないだ川本町の友達とあったんですが」
「あんたと会うと絶対川本って単語がでてくるのな」
「はぁ、おおきに。その人と会うと最初はいっつもバカ話をずっとして笑っているんですけど、後半になるとシリアスっていうかまあ間抜けなんですけど、本人達はいたってマジメに、この先の人生や日本の将来などについて話すんですよ。ほんとにいつも決まって」
「へぇ〜。で、この私にその情報を伝えてどうしようっていうんですか?」
「えっ!?どうしようってこともないですが、その友達が今度外国に行くんですけど、こないだ、こういう状況にぴったりはまるような、別れ、卒業をテーマとした曲を聴いたんですね。そしたらはまりすぎていて泣いちゃいました。若いころはこういうことなかったんだけどなぁ」
「ごめん、トイレ。たっしょんしてきます」
…
「はぁ〜、すっきり。で、なんだったっけ?(満面の笑み)」
「最近ね、いいものに対して素直な反応をできるようになってきたなと、自分の成長を自慢していたところですが。あと親に対しての曲で「いつもありがとう」っていうのがあるんですが、それでも泣きました。一つのアルバムで2曲泣いちゃいました」
「ハックション!!ズビズビ…、あっ、ちょっと暖かい飲み物買うために停まって」
車は走るよどこまでも
「うーん、ここいらもそういう場所ないですね。暗いっす。」
「ですね」
「別の海に行きますか。キララ多伎とか」
「行きましょう」
「えっ?いいの?」
途中でジャスコに寄ったり、職場の駐車場をかすめたりしながら多伎へ
「海行こう」
「行きましょうよ」と
行ったのは
一カ所ならず
多伎にわたり
道中で
「ところでアネ様は人から自分について言われた評価、ていうか形容の中で印象深いものってありますか?」
「うーん。とりあえず話を聞け、って言われますね。いい加減にしろ、マジむかつく、みたいな」
「そうなんですか。こないだも話しましたが、僕もよく言われますね。僕のは聞いている振りして、まあどう見えているかわかりませんが、振りだけで実際はほとんど聞いていないですね。内容は聞いてますが、それを実行はしない、という聞かなさですかね。ひどいときには振りもしてませんし、内容も聞いてませんけど。話を聞かれないって、僕の話もほとんど右から左ですか?」
「ですねぇ〜」
「ならちょうどいいですね。僕の話ってほとんど意味ないことばっかりなんで、気を入れて聞かれると大変だと思われるんで、うん」
「え?なんですって?聞いてませんでした」
「…」
「ところで藤原さんはなんて言われるんですか?」
「そうですね。一番印象深いのは「フジハラって架空の存在だよな」っていうのですね。今僕を目の前にして架空の存在はないでしょ。でもなんとなく意味はわかりました。ちょっと説明はしにくいんですが、存在感のかぎりない希薄さと生活感のなさ、から来る印象を言葉に表されたんじゃなかろうか」
「へぇ〜。私は藤原さんは
くせがあり
一般ピーポーと
違うから
興味あります
(くせってどうなん?)
けど」
「うん?あ、ごめん、聞いてなかった」
「(怒)」
おあと女性対女性の関係の複雑さや、公明党と自民党を比較した場合の派閥の形成状態について話しながらキララ多伎に到着。