公式とは何か?
世の中には、様々な公式があふれています。身近な例で言えば、三平方の定理、エネルギー
保存の法則、アボガドロの法則・・・etc。
これらは「絶対に正しい」ということが前提であることは言うまでもありません。その「絶
対に正しい」ということを証明するためには、他の「絶対に正しい」ことを使わなくてはい
けません。
例えば、球体の体積を証明するためには、絶対正しい積分を使う必要があります。さらにそ
の積分が絶対に正しいことを証明しなければいけません。
つまり、Aを証明するためにはBを証明する必要があり、Bを証明するにはCが・・・というよ
うに、結局はAが成り立つことを証明できないことになります。
このことについて、評論家であり東大客員教授をされた立花隆さんは、著書「脳を鍛える」
(神潮社)の中で興味深い発言をしています。「そもそも公理というのは、他のものからそ
れが導き出せたら(証明できたら)公理ではなくなってしまうわけで、(中略)それを公理
とするかどうかは、そう決意するかどうか、決意の問題といってもよいわけです。」
この発言が全てを物語っていますね。公式は公式なんだと自分自身にいいきかせることがで
きるかどうかだと言っています。もちろん、ここでいう公式とは、高校までで習う公式であ
って、大学における高等教育はのぞきます。だって大学では、公式とは断言できないものも
取り扱いますからね。
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