32(←さっさとスッポン食っちまえ)
大田川の橋の上で信号で止まる。
「ところで2年くらい前に友達と、信号で止まるときにアイドリングストップして遊んでいたことがあったんですけど」
「え、どんな感じでですか?」
「こんな感じ」
と言って、エンジンを切る。
「あはははは、たぶんこの橋の上でそれをやった初めての車だと思いますよ」
「いや、でも結構アイドリングストップ宣言してる車ってありますからね、バスとか。あ、そういえばこないだ前を走っている車にアイドリングストップ宣言とかって書いてあるような車があって、信号待ちでその車に近づいてよくよく見たら、アイドルストリップ宣言と書いてあって笑ったことがあります」
途中道を間違えて女学校前を通って女学生がいないことを嘆きながら、目的地近くの駐車場に着く。40分くらいアネ様の用事までに時間があったので、パルコのギャップとかに服を見に行く。が、いいものがなくって、かわずじまい。結局この日はなんも服買わんかったのね。用事をするところの前で別れてから一人でまたパルコ、その他100円ショップ、福屋、コンビニ(焼きそばパン、日経)などに寄る。占い屋さんがあって、占ってもらおうかなって思って、アネ様にメールしたら「かかったお金は全部支払いますんで、好き勝手やっちゃって下さい」って言われる。じゃあということで「最近、服(ファッション)と健康(ヘルス)に興味があるので、いっぺんに達成できるとこ行って良いですか?」って聞いたら、黙殺。もう少しで終わるだろうなって思って車に帰って新聞読んだりしていたら、あと1時間くらいかかるって言われる。また外をほっつき歩くのはめんどいなって思ったので、そのまま車の中で新聞を読んだり、音楽を聴いたり、寝たりする。すると終わったって電話があったので、駐車場から出たとこで合流。予定していたこと以上のことをしていたので時間がかかったようでした。
ボ「お疲れのようなんで、はい」
「なんですかこれ?あ、すっぽんドリンクじゃないですか」
「そうよん。スッポン好きみたいなんで買ってみました」
「スッポンスッポン言っているから買ってくれたんですね、でも、わたしはいいですよ。フジハラさんこそ運転してて疲れているでしょうから飲んで下さい」
「あ、そう?じゃあいただきます」
このときは特に効果が分からなかったけれど、翌日寝た後に効果が表れる。
アネ「あ、これプレゼントです」
「え、なに?」
「リップクリームです」
「あ、こないだ安売りの買ったんだけど」
「そうなんですか。でもこれはいいやつで、唇の縦のしわが消えるやつなんですよ」
「僕そんなにしわ多いかな?」
「多いんじゃない?よくしゃべるから」
「よくしゃべるとしわ多くなるんだ。っていうか僕ってそんなにしゃべるっけ?」
「しゃべるとしわが多くなるっていうのはでまかせですけど、フジハラさんはよくしゃべると思いますよ。でもしゃべるのは別に悪くないです。わたしがあんまりしゃべるほうじゃないんで、しゃべってくれたほうがいいんです」
今後キスをすることになるので、その時のために唇を整えとけ、というプレゼント、と見るのは考えすぎでしょうか、考えすぎですね。使い方が良く分からなかったので、2週間くらいで、ペキって折れちゃいました(笑)
眠りながらしゃべりながら運転して家へ。
ぼ「今年はもうこれで会うことはないっすね」
「そうですね」
「さみしいですが、来年会う時を楽しみに待ってます。んじゃ、お疲れ様でした」
「ありがとうございました」
そして31日に
「欲しいものある?」
って、聞いて、仕事が終わった後で頼まれたポテチやタバコなどを買っていく。ついでに袋に昔にとった証明写真を入れておく。
「こんばんは〜」
って入っていくとお母様が出てこられる。
「すまんねえ、買い物頼んじゃって。ところで、そば食べていかんかね。お母さんまっちょらいかいね」
「いや、大丈夫だと思います。お言葉に甘えていただいていきます」
って大晦日の夜に家にお邪魔する。そばや刺身なんかを食べさせて頂く。
「そういえば9月に雇わなかったということで、スーツを買っていただけるという話があったような気がしましたが…」
「ようそんなことおぼえとぉでー。でもスーツいらんっていわっしゃったがね」
「はい、そうなんですけどね。そういえば、こないだスーツがよく似合うって言われたんですよ」
「ならやっぱスーツが良いで?」
「いえ、代わり、と言ってはなんですが、僕にはとてもとても似合わないかもしれませんけれど、娘さんを下さい」
「お出口はあちらとなっております」
お土産として酒や刺身をいただく。このときもらった時の刺身のうち、タイの刺身はアネ様作成のものだったらしい。どうりでおいしかったわけだ(笑)
で、車で帰っているとアネ様からメール。
なにやら渡されたもののなかに、プリクラ付きのラブレターが入っているらしい。申し合わせたようにお互いの写真を入れてんのね、ってえか、ラブレターだってぇ!?にやける顔をセメントで崩れ落ちないようにしながら家に着いてから見てみると、クリスマスの時に飲んだワインを6日までに買ってこいっていうパシリ指令書でした。なんでこれがラブレターなんじゃ〜〜と言う怒りを覚えながら年を越す。
年が明けて仕事が始まる前に会えるかなって連絡を取ってみるけど、やっぱ会えないみたい。
んで、5日の夜、またもや「ラブレターを書いて、机の上に置いておきました」ってメールをいただく。二度目の正直、とばかりに期待して6日に出勤してみると、またもラブレターではなく、今度は仕事の手紙。怒りに駆られた僕はこれがラブレターだ(笑)とばかりのラブレターを次の日に渡す。