Blueblue6
―結局の所、僕は幸せな人間だなって思う
レターに対する私からの返信
“1”
「手紙読みました。
重ね重ね言いますが、付き合うのがムリとか思ってません。謝られる必要もないと思います。
ああいう感じだったので、てっきり別れの手紙かと思いました。それでもしょうがないなって。
ふさぎこむ時はとことんふさぎこみます。親しくない人には何とか普通のテンションで対応しますが、親しい人には「ま、いっか、わかってくれるだろう」って甘えてしまいます。わかりませんよね。」
“番好きなあなたへ”
あと、なんかね、たぶん僕よりもアネ様の方が僕のこと好きだなって思いました(笑)僕が僕をそこまで好きでないため、僕を好きだっていうのが信じられないような気がするのはどうしてもありますね。感覚的にね。もっと好きになろって思ってんですけどね。
今日の朝思ってたんですけど、別れの手紙だったらこんなこと言っても意味ないなって思って言わなかったのだけど、今週末(土曜がいいんですけど)広島行きませんか?急だからだめですか」
その後、アネ様からTEL。
広島に行くのは日曜日にしているそう。なので、「じゃあ日曜日で」って言ったら、「ムリしなくていいよ。ホント、ムリしなくていいよ」って言われた。今日まで相当困らせていたんだろうな、気を使われてたんだろうなって思った。今まですみません。ムリじゃないんです。
「あと、土曜日都合が良かったら見舞いに来ない?そっちに迎えに行くなりして、病院寄って、で家で遊ぶと。土曜と日曜日のどっちか留守番しなくっちゃなんですよ」
「土曜日予定が入るかもしれないので、土曜に関してはまた連絡しますね」
「んじゃ、細かいことはわき毛次第ということで」
「うい〜す」
などとしばらく話していたら、
「やっとふつうになったね」
と、言われると
「つー、つー、つー」
と電話が不通になる。
掛けなおす。
「ふつうになったって、携帯が不通になったってことですか?」
「そうそう、ってなんでですか!」
「まあ、ごはん茶碗で2杯半日本酒呑みましたからね、脳が麻痺していて調子いいんでしょう」
「豪快ですね」
などと、僕が普通になって良かったって言われているのはわかるけれど、照れくさいんで、はぐらかす。
アネ「今からコンビニ行くんですけど、何食べて欲しいですか?」
「なんつー質問だ」
「こないだおばあちゃんが入院された日に同じ質問をあなたがしたじゃない?その逆バージョン」
「そうですね〜、あ、なかなか考えつきませんね、難しいですわ」
「でしょ?だからあの時適当に言ったんですよ。納豆巻きとか。私好きなんですけど」
「それは言われた時手の届くところにありましたからすぐ買いました。あの時はすべて言われるまま買いましたね。買い物があっという間に終わって良かったです。約束を反故(ほご)にしたので、代わりに少しでもあなたの意に沿えるようなことがしたくて、あんなこと言いました。目を白黒させながら冷たいコーンスープ500mlを飲んで、気分がすっきりしました。泊まる約束は破ったけど、コーンスープを飲むって約束は果たしたぞって(笑)」
「ま、そんな感じでちょうどいい具合に携帯の電池が切れそうなので終わりますね、んじゃ」
「携帯普通になってないじゃん」
「携帯はもういいっての!」
電話が終わると「あ〜、(携帯が)普通になって良かったな」って思いながら、僕は親が僕の夜食として保存していたケーキを歯を白黒させながら、食べ始める。あ〜、良かった、浮気がばれなくって。じゃなくって、付き合っているのが、そばにいるのがアネ様で、ほんと、良かった。
追記 アネ様からのレターは何度読んでも涙が出てきます。それに比べると僕のこの書き物はどうしようもないね。