カラオケアイドル到着。

盗み見るように値段を調べると、やっぱ2500円。少し怖気づくが、背に腹は変えられんと料金を支払い、1階の部屋へ。

曲を本で調べると他の店では歌いたいけどない、って曲が目白押し。とにかくたくさん歌ってみたかったので、顰蹙を買うことを覚悟の上で、1番や2番まで歌ったところで演奏中止をしていこうと決意する。

大滝詠一の「1969年のドラッグレース」
浜崎あゆみ
竹仲絵里「ありがとう」
安室ナミエ
竹仲絵里「まなざし」
華原朋美
米良美和「もののけ姫」(不発)
スピード
川本真琴「愛の才能」
ウタダ
The LOVE「暑中お見舞い申しあげます」
浜崎
The LOVE「ヒロイン」
安室
河島英吾「酒と泪と男と女」デュエット
川本真琴「DNA」(尻切れトンボ)

ってな感じで1時間。時間があれば落ち着いて最後まで歌えたのになぁ〜っと残念に思いながらカラオケショップを後にする。

いよいよ、家に帰る。時間を引っ張るため、帰りは下道を制限速度で走る。

ともにいる
時間の流れを
ゆるやかに
しようと緩める
アクセルペダル

けど、信号は青ばっかりでしたから〜、残念!


「そういえば姉さんは話したりしているときに、身近な人、家族だったり、職場の人だったりの真似をしてしまっている時ってありませんか?」
「えっ、そんなんないですよ」
「あ、そうですか。僕なんて親が日本語話してたからついつい、子供のころ慌てて日本語を話したりしてましたが。」
「それはしかたがないかと」
「まあそれは冗談として、なんとなく、真似しようってんじゃないんですが、話しながら、(あ、今○○さんの真似してるなぁ、僕)なんてことがありますけどね。でね、なんでそんなことするかって分析すると、ある感情を出す時にはその人の真似をして、まあ真似っていっても他人にはわからないかもしれませんが、自分の本来の感情をそのまま出さないようにしてるんじゃないかと推測できるわけ。他人には見せたくない自分の本来の感情を隠すための仮面(ペルソナ)でしょうかね。まあ、感情を隠せているかどうかは自己満足でしかないでしょうけど。」
「はぁ」
「と、それと少し関連した話がおじゃる丸であったんですけど、デンボってわかります?伝書ボタルつって人の言ったことを人に伝えるって仕事をしてる生き物ですが、そいつは自分が人に伝える時に、言った人の真似をして伝えていたつもりだったのですが、おじゃる丸から「そちの真似は全然にてないのぉ〜」って言われるんですね。それで愕然としたデンボは必死こいて物真似の特訓をするんですよ。そしたらものすごく真似が上手くなって帰ってきて、いろんなひとの真似をしてしゃべるんですよ。で、ふとした時におじゃる丸が「ところで本来のそちの声はどうじゃったかのぉ〜」ってデンボに言うんですよ、そしたらデンボは自分本来の声が出せなくなっていることに気がつくんです。で、元に戻る特訓をしたらもう物真似は上手くなくなってしまってた、って話なんですけど、ちょうど友達も同じ話をみてて、「あれは物真似しかしなくて、自分本来の人間性をなくしてしまっている現代人を風刺した話だったよな、って意気投合したんです。あれ、あまり関連してないね」
「藤原さんって語りますね」
「いや、語りませんよ、あははは」

この後少し鉄工所の職場事情について話す。その中で人の話を聞かない人の話がでる。
「へぇ。ところで僕もたまに、「おまえはあまり人の話を聞かんな」って言われたことがあるんですが」
「あっ、やっぱり?」
「あれ、聞いてないように見えまっか?」
「いえ、話を聞いてないって言うか、私もそうなんですけど、人の意見を聞いても、結局決めるのは自分で決める、みたいな」
「はいはい、この前姉さんに島根に残るか、東京に行くかの話を聞いてもらって、東京に行ったほうがいいんじゃないって言われたけど、自分で考えて島根に残るのを決めた、見たいな感じでしょうか?」
「そうですね。私の場合、周りも私がそういう結局自分で決める人間であることを知っているから安心して相談できるんです。結論を押し付けたりされないんですね。」
「ほうほう。そういうのもありますけど、もっと普通に話をしている中で言われたんですよね。その適当さがいいっても言われましたが、どうですかね」
「うーん、私は感じませんけど、相槌とかが小さいんじゃないですか?」
「なるほど。でも運転している時とかだとそこまで気が回らなかったりしますよね。」
「運転してる時ですか、そういう時話しかけられるとイライラしますよね。」
「いや、イライラまでしませんが」
「私の場合、ちょっとだまって、って怒りますよ。」
「ひぇ、まじっすか」
「まじです。そういうことを言って終わる関係はしょせんそこまでのだったと。今いる友達ってだいたい何回もケンカしたことのある人ばかりっすよ。」
「はぁ。なるほど」
「私って気を使う関係ってキライなんです。そりゃ最低限のマナーはありますけどね。男の人でもそうですよ、こっちにめっちゃ気を使ってくる男っているんですけど、そういうのってダメですね」
「ありゃ、僕ってめっちゃ気ぃ使ってるんですけど、アウトっすか?」
「いやいや、藤原さんは気を使ってもらっているなってのはわかるんですけど、さりげないんでいいですよ。」
「そいつは光栄です」
「信長の野望や三国志シリーズのゲームを作っているのは?」
「そいつは光栄です」
「藤原さんはいい意味で気使わなくていい感じがいいっす」

ってなこと言っている間に家に到着。
「今日はありがとうございました。」
「どういたしまして。1.3倍返し期待してます。今度はもっとゆっくりカラオケしたりできたら良いですね」

と、メルアド、電話番号を聞かずに別れる体たらく。明日はどっちだ?

戻る